本日もご訪問ありがとうございます。
前回は『苦苦★念仏』の韻を解明しました(大仰)。
わたしとしては、韻といえばやはりヒップホップが頭に浮かびます。
元々がバンドサウンド畑出身の人間なので、まだまだヒップホップや韻には馴染みが浅く勉強中です。
そんなわたしが韻というものに対して感じている疑問を、今回は書こうと思います。
もし、回答をご存知の有識者様がいらっしゃれば、コメントいただきたく思います。
韻の基本情報
韻は母音が一緒であって成立する、みたいなことを書きました。
母音が一緒の上で、子音も一緒であれば(同音異義語)、なおのこと高等テクニックみたいです。
太宰治(aaioau)を「甘いドーナツ」と踏むより、「ださいオタク」と踏んだ方が韻としては綺麗です。言葉としては汚いです。
子音が言葉や文章に大きな影響を与えるということですね。
一条次郎さんの作品や、金原瑞人さんが翻訳した『月と六ペンス』なんかは、積極的に韻が踏まれています。
映画『JOKER』の中で、アーサーがクビを言い渡されるシーンがあります。
このシーンで「嘘つきめ!お前はクビだ!(You're liar! Fire!)」と雇い主のホイト氏が言いますが、ここでも踏んでいますよね。
まぁアメリカや欧米圏は韻を積極的に踏む文化圏ですからね。
以前書きましたが、『欧米では韻を踏んだ詩を書く』という授業があったり、宿題が出されたりするそうですからね。
頭韻と脚韻
また、韻を踏む場所によっても呼び名が変わるみたいです。
文章の頭で韻を踏むのが頭韻、文章末で韻を踏むのが脚韻ですね。
「韻ってのは、ただ踏んでいるだけじゃ駄目なんだよ。品が光っていないと、それはただの韻踏みゲームになってしまう」
これが頭韻です。「韻」と「品」がかかっていますね。
それに対し、
「どうやって品を見せるか、それは『そこに到るまでの過程』が重要だ。つまり経緯やプロセス。どんな幼少期を過ごしたか、どんな家庭で育ったか、それを元にして敬意を持った上で韻を踏むのがプロです」
これが文章末で踏む脚韻となります。
まぁ若干韻踏みゲームになってる氣はするけども。
ここら辺の頭韻脚韻については、Creepy NutsのR-指定さんが詳しく解説されていましたので、そちらを一度聞いていただければと思います。
母音と子音の関係
しかし、わたしが疑問に思っていることは『母音と子音の関係について』です。
『フランク・ザッパ愛用のジッポ』
これは母音では踏んでいません。ですが、踏んでいるように聴こえます。
ZappaとZippoなので、子音は一緒です。しかし、母音はaaとioなので全く違います。
なのに韻を踏んでいるように聞こえる。何故なのだろう。
共通点はZとPの子音、それと『ッ』です。
おそらくは『ッ』の跳ねる音の後に、Pという破裂音の子音が来るのでグルーヴィーに、韻を踏んでいるように聴こえるのかな?と思います。
それを踏まえて『苦苦★念仏』を例にあげましょう。
「不平不満が酒の肴」という歌詞がありました。
ここのsakeとsakanaは韻を踏んではいませんが、「sak」の子音が同じから韻を踏んでいるように感じたのではないかと思います。
この子音のことを考えると、母音は違うけれど子音が同じならば、ライミングにはある程度の自由が利くのかな?と感じます。
子音を濁らせるかどうかでも選択肢が広がりますからね。
英語の音と日本語の意味との韻
もう一つの疑問は「日本語の単語とそれの英単語の音で、意味をかけた場合は韻になるのか」ということです。
『蚊が猛スピードで飛んできた』という文があった時に、音としては韻を踏んでいませんが、蚊の英名である『モスキート』と『猛スピード』で意味がかかっています。
『木製の釣竿』も意味としてはかかっています。
しかし、それは韻とは言えないか。
意味がかかっているから、「上手い言葉遊び」としては成立はするけど、韻はあくまで音だもんな。
最後に
以上わたしの韻に対しての疑問でした。
これらのことを韻のスペシャリストであるCreepy Nuts(陰嚢)のR-指定さんや、ICE BAHNのFORKさん、RHYMESTERのお二人に質問してみたいと思うけど、一介の一般人がそんなことを聞く機会はない。
もし韻の有識者様が見ていらしたら、コメントしていただければ有り難く思います。
韻とかは関係なく、いつかは子音の関係とかそれぞれの子音が人に与える印象を勉強したいですね。
カ行やサ行、タ行などといった『濁音が付く子音』が多く使われている名前の女性はクールな印象を他者へ与える人が多く、マ行やラ行、ヤ行などの『濁音の付かない子音』が多く使われている名前の女性はふんわりした印象を他者へ与える人が多い、という統計があるみたいです。
きょうこさんや、ひとみさんはクールな印象の方が多く、
まみさんや、ゆりさんはふんわりした印象の方が多かった、という統計です。
ちなみに、ア行は母音なのでどちらにも属さないそうです。
ありがとうございました( ¨̮ )