本日もご訪問ありがとうございます。
わたしは「表の顔」や「裏の顔」といったような価値観考え方が嫌いです。
過去に何度も言っていたように、人、また世界は多面体だからです。
どこから見ているかで決まるだけで、どこも裏だし表じゃないの、という意見です。
裏表と移動ド
絶対音感と相対音感
絶対音感というものがあります。
相対音感というものもあります。
ですが、一般的に有名なのは絶対音感で、その特殊能力に憧れを抱く方も多いと聞きます。
憧れる理由は、まぁ多数が持っている能力ではなく希少性が高いからとかそういった理由でしょう。でも、今回はそういったことは関係ありません。
『実は絶対音感ってしんどいんだぜ』という声も、絶対音感をお持ちの方から聞きます。
理由は街で流れる音が常に音階に聴こえるからしんどいというものらしいですね。
しかもその音が音階にすらならないから、ストレスになるそうです
また、音樂を聴く際にも『制作者が意図して外した音』も氣持ち悪く聴こえるそうです。
あとピッチのずれとかね。
これは、かなーりざっくり言うと『どの音階でもドに聴くことができる』ものです。
これを『移動ド』と言います。
絶対音感の方は、ドの音はドにしか聞こえないので『固定ド』と言います。
絶対音感は小さい頃からピアノなどの樂器に触れていないと養われませんが、相対音感はある程度成長した後でも樂器に触れて入れば養われます。
実は、この相対音感の方が大事だったりします。
樂曲を聴いてコピーする際にも相対音感が必要になりますからね。
CDEFGABC
音樂にはスケールというものがあります。音樂理論、樂理ってやつですね。
実際にはもともとあった音階に理論を当てはめただけでしょう。
ドレミファソラシドという音階もスケールの一つです。
スケール名は『Cメジャースケール』です。
ピアノの鍵盤が説明しやすいので、見てみましょう。
よく知られている「ドレミファソラシ」はイタリア語で、英語だと「CDEFGAB」となります。
ちなみに、日本語で表した場合は「ハニホヘトイロ」となります。
メジャースケールというのが長調、マイナースケールというのが短調の調べです。
クラシックなどで『ハ長調・イ短調』とよく聞きますが、ハ長調はドのメジャースケールで、イ短調はラのマイナースケールということです。
メジャースケール(長音階)は主音から全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音と展開されるスケールです。
ド(C)が主音だとすると、ドの全音上がレ、レの全音上がミ、ミの半音上がファとなり、この全音と半音の関係でスケールというものが構成されます。
ピアノの鍵盤は #も♭も付かない音程が白鍵、#か♭が付く音程が黒鍵に当てはめられています。
ドの半音上がド#、ド#の半音上がレなので、ドとレは全音階の関係ということです。
ミとファ、シとドは半音階の関係なので、間に黒鍵は必要ありません。
なので、Cメジャースケールは白鍵だけで弾くことができるのですね。
『メジャースケール』はフォーマットですので、全全半全全全半の展開を当てはめれば、他の音を主音にしても弾くことができます。
ソ(G)を主音にしてメジャースケールを弾けばGメジャースケールで、シ(B)を主音にすればBメジャースケールです。
平行調
まずメジャースケールの説明をいたしましたが、メジャースケールと同じくらいポピュラーなスケールがあります。
それはマイナースケールという名前で、短音階とも形容されます。
マイナースケールは主音から、全音・半音・全音・全音・半音・全音・全音と展開されます。
このマイナースケールはCメジャースケールと同じ白鍵のみで弾くことができます。
その場合はラシドレミファソラと叩けば良くて、Aマイナースケールと形容されます。
この、CメジャースケールとAマイナースケールが同じ構成音で表すことができることを『平行調』と言います。
ハ長調(Cメジャースケール)とイ短調(Aマイナースケール)は平行調ということですね。
マイナースケールもメジャースケールと同じように、主音を変えて全半全全半全全と展開すれば、他の音でも奏でることができます。
ちなみにこのマイナースケールは『ナチュラルマイナースケール』というものでして、他に『メロディックマイナー』や『ハーモニックマイナー』があるのですが、ややこしくなるのでここでは書きません。
モード(旋法)
さて、メジャースケールとマイナースケール(ナチュラルマイナー)を説明いたしました。
二つの関係は平行調です。
同じ白鍵だけで奏でることができるスケールです。
しかしですね、同じように白鍵で奏でることができるスケールがあります。
これが旋法(モード)というものです。
しかし、これはモードともスケールとも言います。ややこしいですね。正直どっちでもいいです。
それらはイオニアン(アイオニアン)とかリディアンとかロクリアンとか言われます。
ではこのイオニアンとはなにかというと、メジャースケールと同じものです。
つまり、CイオニアンはCメジャーということ。
どゆこと?と思われたでしょう。
主音にして開始する音がドならCイオニアン、レならDドリアン、ミならEフリジアン、ファならFリディアン、ソならGミクソリディアン、ラならAエオリアン、シならBロクリアンのスケールになるということなのです。
『イドフリミエロ』と覺えるそうですね。
なので、Gミクソリディアンスケールを奏でようと思ったら、ソからオクターヴ上のソまで、白鍵のみを一つずつ押していけばいいのです。
これもフォーマットですので、主音を変えればAドリアンスケールを弾くことも可能です。
折り紙の裏表
これまでスケールのことを軽く説明いたしましたが、ここで記事タイトルの『裏表』へ繋がりますよ。
折り紙というThe Playing Paperがありますが、あれの裏表はどちらでしょう?
Origamiを製造している会社からすれば、色が付いている方を表としているのではないかと思いますが、それはあくまで製造側の視点です。
なにが言いたいのかと言えば『どっちが裏でも表でもいい』ということ。
あくまで製造側が「色付きの面が表ですよ」と言っているだけであって、必ずしもそちらが表面でなくてはいけないわけではない。
裏か表かなんて各々が判断すればいい。
まず、「どっちが表ですよ」などというアナウンスをされていない場合だってある。
勝手に我々が『思い込んで』どちらを表だのと考えている可能性すらある。
ドを主音にしてメジャースケールを弾けばCメジャースケールです。
ラを主音にすればAメジャースケールですが、弾き始めはドに聴こえます。
これが移動ドです。
メジャースケールを弾けば、どの音階が主音でも初めの音が『ドに聴こえる』
これは相対音感があるから起こることで、絶対音感の固定ドだとAメジャースケールを弾いても、主音はラにしか聴こえません。
同じ音の並び方でも、平行調という作用がありましたし、白鍵だけでもいろんなモードスケールを弾くことができます。
この記事で言いたいのは『切り取り方は自在であり、どう理解するかは自由』ということです。
また、『物事は多面体だからそうそう裏か表かで簡単に判断できるもんじゃない』ってことですね。
最後に
こういったようなことを何度も書いているように思いますが、わたしは結局のところなにに執着しているのだろうか?
裏だの表だのの二元論で議論されている世間への狭さへ文句を言いたいってのはある。
文句ってよりも「もっと視野を多角的に持とうぜ」って意見を言いたいだけなのだけど。
わたしは、知らん間に意識が狭窄しているのが嫌なのか、意識を狭窄するようにされているのが嫌なのか、自分の意識が狭窄しているのを知らないことが嫌なのか。
月並な表現をするならば『常識を疑え』ということなのでしょうが、こう形容すると途端に胡散臭くなる。
まぁそれが胡散臭くとも『常識』も同じくらい胡散臭いわけだから、同じ穴の狢ってことですかね。
ちなみにちなみにですが、一般的に広く知られている「ドレミファソラシドとその半音階」は十二音平均律(オクターヴを均等に分割した音律)と言われており、これを採用して作られたピアノやハープ、フレット樂器(ギターやベース)は正確なハーモニーは奏でられないらしいです。
それは十二音平均律が人工的なシステムだからなのでしょう。
純正律がいいらしいけど、純正律でチューニングしたら綺麗に奏でることができるのは、せいぜい三和音までで転調もできないらしいです。
7度とか11度とかのテンションノートは平均律が生み出されたからこそ反映した響きらしい。
これだから音樂は面白い。
ピタゴラス音律とかも含めて、また詳しく勉強したいなぁ。
ありがとうございました\(´-`)/