頭の中の洪水

言葉に頼っているうちなのでまだまだです。

【八十八ヶ所巡礼】大猫の腹の中で【幻魔大祭1205】

 

本日もご訪問ありがとうございます。

 

行ってきました『幻魔大祭1205 心斎橋BIGCAT』!!

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ですので、今回はそのライブの模様を簡易レポート(5000字くらい)いたします。

 

過去の記事

floodinhead.hatenablog.com

floodinhead.hatenablog.com

 

 

 

 

日本万歳!

入場してフロアど真ん中から2,3列前方の場所に位置し、開演を待つわし。

一番音が良いのはPA卓付近なのですが、それだとちと遠いので中央あたりに位置した次第です。左右のスピーカーから出た音もバランスよく混ざりますからね。

 

『開演に先立っての諸アナウンス』の最後に「それでは、皆さん最高に樂しみましょう」といったのに対してオーディエンスが拍手をしたのですが、それがなんとも嬉しかったです。

『その場を良いものにしよう』という共通の願いで繋がっているような感覺があり、「あぁ、懐かしいな。ライヴってこうだったな」と思い出して嬉しかった。

やっぱりライヴは良い。

 

 

開演

いよいよ開演。

登場SEが鳴るとともに極彩にライトアップされるステージがとても美しく、「あぁ、ここに極樂はあったんだ」と思ったのですが、そのすぐ後に「いや?でもここは魔界のはずだぞ?もしかして人間界では極樂のことを魔界って表現したりする?」と困惑したりしました。

SEのバサバサ音や鈴の鳴る音が前からだけでなく、上や若干の後方からも聴こえて「5.1chサラウンド〜!」と感動しました。

 

まずはじめにKenzooooooooさんの登場。

上裸で毛皮を羽織っているとより一層魔族感が増しますわね。

 

お次にKatzuya Shimizuさん。

イケメン。

八月に拝見した時は氣付かなかったけど、肩に羽根が飾られているのね。

 

最後にマーガレット廣井さん。

センターのお立ち台に立った時にウインクした?

そう見えて愛らしさ爆発したわよね。

 

 

幻魔大祭

ライヴタイトル、そしてアルバムタイトルである『幻魔大祭』のギターフレーズから、ライヴは開始。

「異界」を感じるフレーズの後に他のパートも参加し、曲のスタート。

 

ドラムのビートが鳴ると共にフロアの貴様らの皆様のお身体も揺れる揺れる。

 

四つ打ちで鳴らされるバスドラムの調べが心音のようで「魔族の大猫の腹の中にいるんだ」と思いました。

「これから二時間かけて、他の貴様らの皆様と一緒に音樂に溶かされ消化され、渾然一体になるんだな」と感じました。

 

曲の前半は原曲よりもBPM-3,4くらい遅いと感じる、デモ版っぽいビート感で演奏されていて、ともすれば焦れったい、暴れきれないと思いかねないアプローチだったのですが、『犬が吠えた』の後からそんな観客の想いを汲んで爆発させるように、BPMが早くなったので、文字通り血湧き肉躍るようでした。実際に肉は踊りました。表情筋はニヤニヤしっぱなしでした。

 

端的に言えばChou愉しかったってことです。

あとマーガレット廣井さんのお歌もめちゃくちゃ聴こえてびっくりしました。

大抵の場合、樂器の音は聴こえるけど、樂器の音(シンバルなどの金物系)が大きくてヴォーカルの歌が聴こえにくいのですが(これは聴くポジションが要因である場合が大きい)、この日は樂器の音はしっかり聴こえるのに、ヴォーカルのお歌もしっかり聴こえて大満足でした。

他の曲でもそうだったので、BIGCATのPAさんが敏腕だったのでしょう。

 

 

幽楽町線

マーガレット廣井さんの「愉しいことを奪われた人間界の貴様ら。人間界ではもう一年も終わりだそうだ。この一、二年で奪われた貴様らの愉しさを、全部出し切ろう(うろ覺え)」で始まった『幽楽町線』

 

ギターソロでそれまでかけていたサングラスを外して、つるを咥え弾くギターとKatzuya Shimizu先生のなんという色氣とエロさ。なんなのあれ。

 

センター→上手→下手とお立ち台を巡業しながらギターソロを弾く先生。

ステージングの定石で「定位置が上手(ステージ正面から見て右側)の人が下手(ステージ正面から見て左側)に移動したら、定位置が下手の人は上手に移動する」というのがありますが、下手に巡業した先生と入れ違いで上手へ行くマーガレット廣井さんが、上手の貴様らと親しげにコンタクト取っているのが微笑ましかったです。

あとギターソロの後ろで演奏されるベースプレイもなかなか素晴らしかったことをここに記します。

 

 

慧光

過去の記事にも書いた通り、この曲は『厭世した人が自死を選ぼうとしている曲』だと初聴時に思っちゃったので、それにしか聴こえなかったのですが、この日の演奏はまた進化していました。

最後のサビで黄色っぽいクリーム色のライティングがされていたのですが、その照明が "黄泉の世界からの想い"みたいだなと思い、『自分はもうダメだけど、どうかあなたは辛い思いをしないでね。どうかご無事で』と言っているかのような祈りを感じたためです。

その祈りが「どこかポーズっぽいひねくれたもの」とかではなく、純粋な「これからの生において、どうか辛苦を感じないでほしい」という願いだと感じたため、また泣きました。

考え過ぎですけどね。

 

 

PALAMA・JIPANG

曲始まりでは何の曲かわからなくて「知らない曲だ、まだ持っていない盤に収録されているのかな」と思っていましたが、いざPALAMAだとわかると「なぁんだPALAMAか〜!♨︎」と思いました。

めっっっちゃくちゃ愉しかったですその日一番かも。

ニヤニヤからニコニコになっていました。MAJIで愉しかった。

 

 

永・凹・阿阿瑠

サビの「このまま」の部分(樂曲Time 3:04~)のファルセットから地声にスイッチするマーガレット廣井さんのお歌が非常になめらかで至福でした。

丁寧にテンパリングしたチョコレートくらいなめらかだった。ステラのチョコレートおいしいですよおすすめ。

 

そのあとにくる「そのまま」の部分(樂曲Time 5:54~)は、ファルセットを用いずに地声のみ、そして声にディストーションをかけるような『がなる歌唱』をしていたのが対比ににもなり印象深かったです。

『永・凹・阿阿瑠』でファルセットを用いて歌唱している時は「もうダメだからこのままあっちに言っても良いかな」と思っているけど、地声でがなる部分になると(時間が経つと)「いやこのままだと後悔するだろ」と思い至っている、という対比?が印象深かったということですね。

 

『慧光』でもそうでしたが、この八十八ヶ所巡礼というバンドは、やっぱり『浮世に生存しているという感覺の薄い、厭世をしている人』が主人格になっているバンドなんだなと、この時に実感しました。

 

 

絶妙Σ

樂しかった!!!!!!!!!!!

です!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

あと!

 

Katzuya Shimizu先生の!!!!!

へそ!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

狂感できない

ステージ後方からストロボで白熱色で照らされ、完全に逆光になるお三方。

これは後から氣付いたのですが、PVを再現されていたのですね。


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この逆光の効果で、曲に込められた『狂感できない』という想いが、そこに内在した"静かな怒り"とでも形容されるような感情がひしひしと伝わってくるようでした。

あと『逆光(後光)』という演出がされていたので、ある種の神々しさすらも感じました。

やっぱり何かしらの神じゃねえのお三方。魔界の。

 

1回目の『狂感できない(樂曲Time 1:13~)』ではリヴァーブが深くかかっていて、原曲のような氣持ち良さがありました。お風呂リヴァーブの陶酔。

 

 

金土日

ドラムに合わせて手拍子をする貴様らに皆様に対して「ここ、ライヴハウスに集まってくれたってことは音樂大好きなんだよね?」と語りかけるマーガレット廣井さん。

ライヴハウスがなくなったら、手を叩ける場所がなんばグランド花月しかなくなってしまう」とボケるマーガレット廣井さん。

「今日ここに集まったってことは、貴様らは少なくとも一度は音樂に救われた経験があるんだよね?ということは音樂が大好きということだ。貴様らは音樂大好きな人間ってことだ。貴様らと同じくらい我々も音樂が好きだ」と話し、メンバー紹介へ。

 

「on 音樂大好きドラマー!K・E・N・ZにOが八つになりました!Kenzoooooooo!!」紹介されて叩くKenzooooooooさんの筋肉が美しい。

肩の近くに位置している、三角筋という拳のような部分が特に綺麗に見えました。

 

「次の音樂大好き魔族はギターが好きすぎて速弾きを習得した(ここはうろ覺え)。速弾きをしすぎて指が取れるようになった!on 音樂大好きギター!Katzuya Shimizu!!」とマーガレット廣井さんに紹介された時、Katzuya Shimizuさんはちょっと笑って小首を傾げたのですが、初めてKatzuya Shimizuさんの人間味を垣間見たように思いました。魔族なのに人間味っておかしいんですけどね。

 

最後に「ベースという樂器は脳に直接音が作用して、よくあの世と繋がっているんじゃないか、何か自分に降りてきているんじゃないかと思うことがよくある。我々の音を聴いて貴様らは頭がおかしくなっているかもしれないが、それ以上にベースと触れている自分の方が頭おかしいんじゃないかと思ってもいる」と自分を紹介するマーガレット廣井さん。

ベースワウをかました音でソロをしていたわけですが、16分で弾いた時にオートワウの音が追いついてなくて面白かったですね。

もちろん音の粒もキープ力も申し分なくお上手でした。

ベースソロをした後にピースをした姿がすごく愛らしかったです。可愛い。

 

 

紫光

曲の途中で貴様らの皆様と手を挙げるセクションがあります。

その時に「今存在していること、生きていることに意味なんてないんだ。意味なんてないんだけど、そんな意味のない日々にも自分で意味をつけることはできる。今日はもうお別れだけど、また会いたいと思って、次会えることを待つだけでも生きる意味になる。またお会いしましょう」と話すマーガレット廣井さんがとても優しくて少し泣きました。

 

やっぱりマーガレット廣井さん自身が『祈りの人』なのでしょうね。

「どうか辛い想いをしないでください。とはいっても辛い想いはあるでしょう。でもどうか自死は選ばないでください。生きる意味なんてなんでもいいじゃないですか、数ヶ月先、週数間先の目先の樂しみでも、生きる意味があるのなら。その生きる意味にならいくらでもなります。だからどうか辛い想いを感じないでください」という『祈り』を感じました。

 

そんな優しい祈りの人がいるから、わたしはこの八十八ヶ所巡礼というバンドが好きなのでしょう。

マーガレット廣井さん本人はひねくれているから違うと言うのでしょうけどね 笑

ですので、これはわたしの妄想です( ¨̮ )

 


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ラストサビの前に決めがあるのですが(樂曲Time 4:26~)、ここでドラムのスネアに深いリヴァーブがかかっていて、照明もそれに合わせて綺麗で、"恍惚…♨︎"でした。

 

 

大猫の腹の中で

上記の『祈り』のこともあり、感じた感情がありました。それは昇華です。

 

ライヴ開始を告げた一曲目の『幻魔大祭』では大猫の腹の中で消化され、多くの貴様らの皆様と渾然一体になり、ラストの曲である『紫光』の光に包まれて昇華した。

 

 

とっても良い公演だったと思います。

今年最後のライヴが八十八ヶ所巡礼さんで良かったと切に思いました。

 

あと、やっぱりPAさんが良かった。照明さんも良かった!

開演から終演まで樂器の音はしっかり聴こえていながらも、ヴォーカルはちゃんと歌詞まで理解できるほどクリアに聴こえていたし、開演の極彩照明で魂が極樂に行ったわけですからね。

最高のShowcaseでした。

 

 

『月斗』の時だったかわからないけど、一升瓶をラッパ飲みで煽るマーガレット廣井さんが、一番かっこいいんじゃないかと思いました。一升瓶をラッパ飲みで煽る部門で一番。

 

 

 

本氣で、冗談抜きで、ここ数年で一番脳を空っぽにして要らん煩悩無く愉しめた二時間でした。

この想い出は一生残るでしょう。

 

わたしも祈りの人になりたいな。なってもそのまま祈りの人のままでいたいな。

 

 

 

ありがとうございました( ¨̮ )