頭の中の洪水

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【映画】バイオハザード: ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ【感想】

 

本日もご訪問ありがとうございます。

 

バイオハザードの新作実写映画『バイオハザード: ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』を観てきました( ¨̮ )

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バイオハザードの基本情報

バイオハザードシリーズをよくご存知でない方に、基本情報と簡単な説明をいたします。

 

バイオハザードカプコン社が1996年に発表したゲームタイトルで、発表から25年以上経つ大型有名ゲームタイトルです。

2022年現在では正当なナンバリングタイトルは8まで発表されてて、総タイトル数では26作品も発表されています。

 

ゲーム内の世界で存在するアンブレラ社は、表向きは製藥企業ですが、裏では生物兵器やウイルス兵器を作っている企業でした。

そのアンブレラ社の悪事を暴くために主人公(クリスなど)が奔走する。

 

といったような内容です。

 

 

以前にもミラ・ジョボヴィッチさんの主演でバイオハザードは実写映画化されていましたが、『ミラ・ジョボヴィッチさんの主演の映画と、ゲームとは別』という認識が原作ファンの中では通例でした。

つまり、『ゲームタイトルがヒットしたため映画化した商業映画』と認識しておくと相違ないのではないかと感じます。偏見ですけどね。

 

そんな"別物バイオ"とは違う『正当な実写化』をしたのが今回の実写映画だと感じます。

 

 

クラシックホラー

作品の内容としては、『バイオハザード1とRE.2(バイオ2のリメイク作)のミックス』というものでした。

原作と設定を変えているという部分はありましたが、そこについては別に特別な感情はプラスもマイナスもありません。

 

わたしが『もう最高!!』と思ったのは〈クラシックホラーへの回帰〉をしていたところです。

映像の質感や、カメラワーク、構図の構え方などが、『シャイニング』などの'70年代・'80年代クラシックホラーを超意識した作り方をされていました。

 

 

物語の冒頭はクリスとクレアのレッドフィールド兄妹が児童養護施設で寝ているシーンから始まるのですが、ここのカメラワークや画角の動き方が『名作クラシックホラーのそれ』だったのです!

物語の舞台が1998年で、その時点でクリスとクレアは20代前半くらいですので、少なくとも10年以上前である養護施設の時代は1970~80年代です。

 

そういった時代考証から『クラシックホラー的な作り方』にしたのかしら?と思うのですが、そのクラシック感・サイコホラー感が好みのタイプドストライクだったので、上映中はずっとニヤニヤしていました。

「これ…最高じゃん…!」ニヤニヤ ということなのですが、側から見たら不氣味だったと思います 笑

 

この『クラシックホラーへの回帰』がキーワードだと思いました。

昨今は急に大きい音が流れたりする『びっくりモノ』が多かったと感じるホラー映画業界ですが、この新作バイオは、その『びっくり』はあるものの、それ以上にじめっと湿った空氣感と、「えっ来てるじゃん。ちょっとちょっと」という"恐怖の事前予告"みたいなものがちゃんとされていたのがストライクでした♡

この〈恐怖の事前予告〉がされているホラー作品は『イット・フォローズ』などもあります。この作品は本当に良い!

 

他にオススメのホラー映画は『ハッピー・デス・デイ』や『ドント・ブリーズ』なのですが、この二作は、両作とも第一作目が至高です。両方とも一作目が素晴らしいので、二作目のハードルが上がってしまうのが難点ですね。

 

…この二つはホラーなのか?

 

 

恐怖への回帰

『クラシックホラーへの回帰』と書きました。

 

ゲームのバイオハザードは、ジャンルを「サバイバルホラー」と銘打っています。

サバイバルホラー」というのは『弾や回復薬などの量が少ない状況で工夫し生き残ること』を主にした内容となっています。

1~3まではそのサバイバルホラー要素が強かったのですが、4~6まではホラーアクションやゾンビアクションゲームとしての側面が強くなりました。つまり恐怖表現が少なくなったということです。

 

ですが2017年に発売された7では原点回帰的な『恐怖』が帰ってきました。

その二年後に2のリメイクであるRE.2が発売されましたが、その内容もクラシックなホラー表現を基調としたもの。

RE.3ではサバイバルホラーの要素が強くなりましたが、昨年2021年に発売された8では本当に怖くて不氣味な『カプコンの本氣』を感じるパートがありました。

 

 

こうして列挙し考えると、全体的な潮流?はリンクしているのだなと感じます。

始祖のコンテンツが生まれ、業界自体が多様化する。

その多様なものからクラシックも生まれ、時代の流れでアクションホラー、ゾンビアクション、サバイバルホラーモノが流行る。

アクション要素が強い作品が成熟し十分に膨れた頃に、原典のクラシックへ回帰していく。

 

これは『たまごが先か、にわとりが先か』みたいな話になるのかもしれませんがね( ¨̮ )

 

 

いやはや、世の中というものは興味深いものですね。

個人的にはもっとクラシックな怖さを追求した作品が制作されると嬉しいところです( ¨̮ )

 

 

個人的に怖かったところ

先に書いた通り、この作品の恐怖表現はわたしの好物とするところばかりでしたので、上映中は「怖い」という感情よりも「湧く湧く、好き好き」という感情の方が多かったです。

本当に『なにこれ最高じゃん…!』という感情が強かった( ¨̮ )

 

そんなわたしでもここは怖かったなと思うところが二つあります。

 

一つは火だるまになった運転手が平然と歩いてくるところ。

もう一つはスペンサー邸でクリスが第一ゾンビと出会いますが、そのゾンビがクリスに向かって歩いてくるところ、です。

 

まず火だるまについてですが、理性や痛覺?が残っている人間なら火だるまになると熱さで暴れまわると思うのですが、それをせずに悠然と歩いているという、その『異様さ』に強い恐怖を感じたのでしょう。

ですが、「こっわ、なにこれ」と思いながらも口元はちゃんと笑っていました。文面にすると狂ったやつだな( ¨̮ )

 

二つ目の『第一ゾンビ』ですが、これはもう演者さんの演技が上手すぎた!

実際にゾンビになった人はこんな動きなのだろう、と想像ができる動き。

「実際にそうなのではないか」と観客に思わせる説得力。両方が素晴らしかった!

 

 

洋画とゲーム

この『バイオハザード: ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』は、『バイオハザード』というゲームを原作にして制作された映画です。

前々からゲームを原作とした実写映画化の動きは盛んですが、これからはもっと増えるのだろうなと思います。

 

その理由は日本映画が人氣コミックを実写映画化するのと同じ理由で、回収がある程度確保できるから。

 

 

2/18には『アンチャーテッド』が実写化されて上映されます。

アンチャーテッド』と同じ制作会社(ノーティードッグ)のタイトルで『プレイする映画』と言われている『The Last Of Us』という作品も実写映画化されるでしょうね。

まぁこれは誰でも想像できますけれど( ¨̮ )

そうなったら観たいな。

 

あとはこれまでと変わらず過去のリメイクリブート作は発表されるのでしょう。

 

 

最後に

この作品はホラー表現がわたしの好みにぴったりハマったので本当にソフトを買おうかしらと思うほどなのですが、引っかかったマイナス点を言うなら、

  • CGがはっきりCGとわかるところ
  • Gウイルスを投与したウィリアム・バーキンの最終形態のデザインがちゃちかったこと
  • 映像としては雨が降っているのに髪や衣服が濡れていない。濡れていたりいなかったりする。それらが繋がらないのでノイズになった

ところでしょうか。

 

CG(VFX)がそれとわかる、というのは「これはゲームから派生した作品ですよ」ということの強調なのかな?意図的なのか?と思うのでまあ仕方ないかも。

 

ウィリアム・バーキンの最終形態がちゃちかったことについては、前々から『バイオハザードのクリーチャーは最終的に巨大化する』というお約束に対して、わたしは「またやん。もうええって」と感じる人間でしたので(もちろんそういった造形が好きな人もいるのでしょう)、萎えたということなのでしょう。

 

つまり精査すると雨を編集でつけていたが、映像が繋がっていなかった部分だけが、個人的にこの作品の『どうなのかしら?』と感じる部分でした。

 

 

でも、本当にホラー表現は格別でした( ¨̮ )

 

 

ありがとうございました\(´-`)/