頭の中の洪水

言葉に頼っているうちなのでまだまだです。

1と3、2と4

 

本日も閲覧ありがとうございます( ¨̮ )

 

なんかこれまでの記事的に、映画とかのカルチャーレビューブログみたいになっておりますが、今回はわたしの本分である音楽のお話をさせていただきます。

 

 

最近、マキシマム ザ ホルモンさんの『ぶっ生き返す』という曲を練習しているのですが、その時にふと思ったことがあります。

 

ホルモンのヘドバンは1拍目と3拍目にアクセントを置いている。

 

 

 

 

リズム

 

多くのポップミュージック、ロックミュージックは4/4の拍子で作られています。

3/4拍子や4/5拍子などの変拍子もあり、3/4拍子はワルツと言われたりします。

 

 

音符には種類があって、

 

白丸だけのものは全音

白丸に棒が立ったのが2分音符

黒丸に棒が立ったのが4分音符

4分音符に旗が一つ付いたのが8分音符です。

 

旗が二つになると16分音符、三つになると32分音符です。

 

全音符の半分が2分音符

2分音符の半分が4分音符

4分音符の半分が8分音符

8分音符の半分が16分音符

16分音符の半分が32分音符

 

というわけです。

 

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音楽には小節というサイズがあり、4/4拍子の曲では1小節の中に4分音符が入ります。

ですので3/4の曲は1小節のサイズが4分音符三つ分です。

 

4/4拍子の曲で拍(リズム)を取ろうとした場合、「イチ、ニ、サン、シ」と取ります。

 

そのリズムを取った時のアクセントの付け方が、ホルモンさんは日本的な「1拍目と3拍目にアクセントをつける」やり方だったんですね。

 

 

前述した『ぶっ生き返す』は公式が公開しているMVがないので別の曲ですが、ご覧いただきたいです。

 

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ギターリフ(曲中で繰り返されるフレーズのこと。リフレインの意)の後にドラムのフレーズがあり、バンドの全楽器がオールインします。

その時に「イチ、ニ、サン、シ」というリズムの1拍目と3拍目に体を折りたたんでヘッドバンキングをしていますよね。

 

ドラムでいうと、足で踏む一番低い音を出すバスドラム(「ドッ」とか「ドン」とかという音で形容されます)が1拍目。

スネアドラムと言われる音の高い太鼓(「タン」というように形容されます)が3拍目。

 

イチ、ニ、サン、ヨン

ドッ ・ タン ・

 

といった感じでアクセントを1・3で取っています(伝わってるかなぁ)。

『恋のメガラバ』や『What's up, people?!』などの昔の曲でも1・3で取っていました。

 

そんなことを考えていた中、この曲が面白いなと思ったのですが、曲始まりのリフでは2・4で掛け声(アクセント)が入っていたのに、バンドがオールインしたら1・3に変わっていました。

「目!」で一度2・4の流れを打ち消しているのですが、いざ注目して見ると面白い発見があるものですね。

youtu.be

『"え・い・り・あ・ん"』といい、久しぶりに聴くとやっぱりホルモンさんもかっこいいですね。

 

 

ところで、どうしてそんなことに目(耳)が向いたかというと、2・4でアクセントをつける文化の中で生活してきたからです。

 

わたしが長い間ファンとして応援しているMUCCというバンドがあるのですが、そのバンドは折りたたみ(体全体を使ってするヘッドバンキング)を2拍目と4拍目にするのです。

 

youtu.be

 

正直なところ『蘭鋳』のBメロや『茫然自失』の方が2・4にアクセントを置いてるのがわかりやすいのですが、公式の動画では無いのでお手数ですがご自身で探していただけると幸いです。

『空と糸』の00:25~がかろうじてわかるかなと思います。

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表拍と裏拍

日本は1拍目と3拍目で拍を打つ、表拍の文化だとよく言われます。

ご老人が民謡や演歌を聴いている時にする手拍子は、1拍目で手を打ち、2拍目ではもみ手を。それが3拍目と4拍目でも、次の小節でも同じことが繰り返されます。

 

イチ、ニ、サン、ヨン

  👏   ・ 👏   ・

 

日本が表拍の文化になったのは、生活する多くが農民で1拍目に鍬を振り下ろし、2拍目に鍬を手前に引く(表拍である1拍目にアクセントを置く)運動が盛んだったため、表拍の文化になったのではないかと、以前、和楽器バンドの和太鼓担当の方が仰っていました。

 

実際、騎馬民族が主流だった朝鮮半島の方ではシャッフルっぽい跳ねたリズムの音楽が民族音楽として存在しているそうです。

 

 

一方、英語圏(特にアメリ)の音楽は裏拍が意識された曲が多いです。

ご覧になったことも多いのではないかと思いますが、アメリカの方が手拍子をする時には2拍目と4拍目に手を叩いています。

 

イチ、ニ、サン、ヨン

   ・ 👏  ・   👏

 

Stevie Wonder氏の『Superstition』という曲が裏拍を意識しやすいと思います。

youtu.be

 

Kendrick Lamar氏の『King Kunta』という曲も裏拍が強調されていますね。

 

youtu.be

 

裏拍がうまく理解できなくても、裏拍がしっかりと感じられる曲は首が自然に動いて踊りたくなります。

≒かも知れませんが、これをグルーヴと言います。端的に言えば「ノリ」です。

 

最近の日本のバンドでも、Robert Glasper氏などのアシッドジャズをルーツにしたKing Gnuさんがバケモンみたいなグルーヴ感を持っていますよね。

Suchmosさんもナイスグルーヴ。

 

 

話が脱線しましたが、アクセントを日本的な1・3に置くホルモンと、歌舞伎を根っこにした(と思っています)ヴィジュアル系の畑から生まれたMUCCが、共に20年戦士で今でも活動しているというのは面白いな、という話です。

なんの話だ( ¨̮ )

 

ホルモンは色々な世界から旨味を引き出した結果。

ヴィジュアル系とかパンクスとかのジャンルも精神やファッションですし、歌舞伎も大事な部分は心意氣だから双方を見てどうか、なんて話すのもナンセンスなんですけどね( ¨̮ )

 

どの音楽も等しく素晴らしいものです( ¨̮ )

ちょっとよした方がいいと思うのは「このジャンルは良くて、あのジャンルはダメ」みたいなフォロワーの一方的な線引きですね( ¨̮ )

 

St. Vincentも良いし、Ailiph Doepaも良いし、KRAFTWERKも良いし、John Coltraneも良いし、たまも良いってわけです。

 

 

最後に、個人的に好きな音源を貼っておきます。

youtu.be

 

youtu.be

 

ありがとうございました( ¨̮ )