頭の中の洪水

言葉に頼っているうちなのでまだまだです。

【八十八ヶ所巡礼】莫迦でかいスピーカーが都市を響かす【超・仏滅ナイト!!】

 

本日もご訪問ありがとうございます。

行って来ました『超・仏滅ナイト!』!!!

 

 

実に2023年の年末ぶりLIVE自体が五ヶ月ぶりということで、果たして愉しめるのかしら?とも思っていましたが、杞憂で無事愉しめました。

目下の不安は『果たして感想が纏まるかしら?』です。

 

 

これまでの八十八ヶ所巡礼についてのもの

floodinhead.hatenablog.com

 

 

 

開演まで

朝っぱらに東京駅へバスが到着(靴を履く時にとんでもなく浮腫んでおり、「そうそう、この浮腫み!」と不思議な感慨を持っておりました)。

 

実は当日までチケットを発券していなかったのですが、その理由は『野音近くのファミリーマで発券したかったから』です(わたしは紙チケット派)。

 

 

東京駅から日比谷までは歩いて十八分ほどなので、散歩がてら野音の位置を確かめるために向かいました。

 

日比谷公園へ到着、大音楽堂を確認。

さぁ発券!と地図をもとに向かうも、失念しておりました。五月四日は土曜日&祝日です。

ファミリーマートがテナントとして入っているビルはオフィスビルなので、そもそも営業をしていない。

 

完全な誤算です。

 

自身の誤算にくさくさしながらも遠征ごとのノルマ(神社参り)に向かい、上野動物園を横目にデ・キリコ展を愉しみ、澁谷のタワレコでニューな音樂に出会い、路上でCHEHONさんの『みどり』を聴いたりしました(今思えば当日が「みどりの日」だったからなんですね)。


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と、大音樂堂の開場が16時、開演が17時なのを良いことに悠長に日比谷へ再度到着。

 

「さ、会場向かおー」と思って、結果、めっちゃMAJI迷いました。

 

まず地図を確認し、「おっけ、こう行く感じね」と思って歩けど見つからず、地図を見つけて確認すると最初に見た地図だった。。

『スタンド攻撃でも受けているのか???』と思いました。

 

そんなこんなで16:55に席へ着。

下手の後方。例によってマーガレット廣井さんがよく見える場所です。

開演を待ちます。

 

 

開演〜一曲目

開演待ちの音樂がだんだんと大きくなって行き、開演を告げます。

 

『幽兵衛の憂鬱』イントロである振り子時計の音が日比谷に鳴ります。

 

「よっしゃ来た!」と思いましたが、どよめきも起こってましたね。

『幽兵衛の憂鬱』は《仏滅ナイト》の常連曲的な位置付けなのでしょうか(エイトビイト…)。

 

さて、いつも通りの順番で御三方が登場。

黒いワークパンツのKenzooooooooさん、黒鳥の化身・幻魔大祭衣装のKatzuya Shimizuさん、凍狂衣装のマーガレット廣井さん。

 

 

どうやら日比谷野音は出演者・スタッフ共に飲酒厳禁だそうで、貴様らの皆様諸氏が心配()しておりましたが、無事(??)一升瓶を片手にマーガレット廣井さんは登場され、毒霧もされておりました。

 

 

弦樂器のお二人が『準備OK』の音を鳴らし、いよいよ『超・仏滅ナイト』が始まります。

 

「Kenzooooooooさんのカウントがくるか…!」と思っていたらばマーガレット廣井さんが「仏説〜」と唱え始めました。

まさかの幽兵衛フェイントの『仏狂』始まりです。にくいですね。とても上がります。

 

 

肝心の音ですが、さすがに一曲目なので各樂器のバランスが整っていません。

いくらリハーサルをしたとて、觀客が入ると音は衣服や人体が吸収しますからね。

 

ドラムの音と歌がしっかり聴こえ、次いでベース。ギターは申し訳程度、という感じな具合です(歌のある音樂はやっぱり歌を聴かせないといけないし)。

ですが、こういった開演後の調整も含めてLIVE!!なのです!!!

 

ドラムの音がゴリゴリ調整され、ギターやベースの音などが最適化されていく様を感じていると、なんだか演者の皆様・スタッフの皆様・我々觀客が一丸となって一つの大事を成功させようとしているように思えて好きなんですよね。

これだけ聴いていると結束主義的に聞こえそうですけどね。

 

 

そういえば『仏狂』が始まったらクマバチさんと思しき虫さんがわたし目がけて一目散に飛んできてびびりました。

 

 

仏滅トリシュナー

勝手に『仏滅トリシュナー』は暗くなってからの演奏だろうと予想していたので、二曲目に演奏されて意外でした。

 

この時だったか「あぁ、そうか。野外なんだよな」と思いました。

というのも、普段LIVE演奏がされるライヴハウスというものは屋内なので、音の反響があります。

しかし、この日は演奏をする場所が屋外であるため、後ろからの跳ね返りがないんですよね。

であるため、音が『前から後ろへ』の一方通行的に聴こえて、この空間が野外であることを再認識しました。

 

 

曲中でマーガレット廣井さんが我々の労を労ってくれるところがありますが、「霞ヶ関も永田町も近くにあるから、日々の鬱憤を叫んだら聴こえるかもしれないぜ」と煽っておりました。

 

同じ煽りの部分で「イェーー!!!! もいっちょ、イェーーーー!!!!!!!」とも叫んでもおりました。

 

 

さて、日比谷公園は独特な匂いがしますが、おそらく竹の匂いじゃないかな、と思います。

というのも、昔あの匂いを嗅いだことがあって、その《昔》ってわたしが地元の愛媛にいた時なんですよね。

その時は竹ではなくお米の稲で嗅いだのですが、お米も竹も同じイネ科なのだそうで、同じ芳香がするのも当然だと思います。

まぁ日比谷公園に別のイネ科植物が植わっているのかもしれませんけれどね。

 

そんな愛媛を思い出せる状況で、同郷のマーガレット廣井さんとKenzooooooooさんを見ていると不思議な親近感を覺えましたとさ。

 

 

惡闇霧島

「なんかライヴハウス映えする曲を明るいうちからするんだなぁー」と思っておりました。

 

ところでこの曲の歌い出しは『闇の霧は晴れた?』ですが、「霧=霞」つまり霞ヶ関の官僚やら政治家に向けた曲なのか?とか考えて一人でちょっと笑っていました。

 

曲の終わりで長いギターソロがありますが、ギターソロの前に上下にあった巨大階段がステージの中央で合体!

その階段をKatzuya Shimizuさんが悠々と登り、頂上にて通常早弾き→背面弾き→歯ギターと特盛のギターソロを披露しておられました。

 

曲終わりでスタッフの方がまた上下に巨大階段を移動させているとき、少なくはない貴様らの皆様諸氏の押し殺した笑い声が聞こえていました。

 

 

そういえばギターソロ終わりでマーガレット廣井さん「to Katzuya Shimizu〜!」って言ってた?

 

 

百鬼園

この曲もライヴハウス映えする曲だと思うのですが、ライヴハウスでしか觀たことがないのでなんとも言えませんね。

 

とにかくこの日の照明が毒毒しいものだったので圧倒されておりました。

 

また他に圧倒されたところとして、マーガレット廣井さんのファズベースがびっくりするくらい極惡な音をしていたことです。

ほとんど『バチバチブチブチ』した音だったのですが、この音って屋内のライヴハウスだと成立しない音なんじゃないかと思うんですよね。

 

先述の通りライヴハウスは反響をするからこそ良い部分もあれば、あまりに歪ませすぎたら反響で濁った音に聴こえるという場合もあったりするのでしょう。

ですが、この日は野外!ということで、極惡な歪みで弾いても反響を気にすることがない!

そういった意図であれほどまでの極惡な歪みだったのかは不明ですが、わたしはそう思いました。

 

あとこの曲は緩急が肝になる曲だとも思うのですが、それはクリック(メトロノーム)に支配されていないバンドだからこそできる緩急なのだろうなと感じます。

 

 

鬼畜

Kenzooooooooさんのドラムソロから『鬼畜』のイントロへ転換。

 

わたしにはこの曲が色恋の歌にしか聴こえないのですが、曲中に不思議な挙動をする虫さんが斜め上を飛んでいました。

飛び方的には蚊っぽいのですが、大きさ?というか構造が見たことのない形です。

この時に私は思ったのですが、あの蚊はアベックだったのではないかと考えます。

 

そのアベックはふわふわと飛んでいきましたが、色恋の歌でアベックを見るのはどんな奇跡?とかって思いました。

 

 

この『鬼畜』はギターのアルペジオ(コードを一音ずつ弾く奏法)が二回あり一回目は指で引いているのですが、この一回目のアルペジオが音が空氣に溶けるみたいでとてもよかったです。

これも壁での反響がない屋外だからこそ感じることのできることですね。

 

ギターソロのプレイも素晴らしくて《ビールを一氣飲みした後の顔》になっていました。

 

 

永・凹・阿阿瑠

イントロのディレイギターに「音が空にぷかりぷかりと浮かんで行っているみたいだなぁ」と感じたりしておりました。

 

「何かに対して中毒になったことのある貴様らに捧ぐ」とマーガレット廣井さんが言って歌入り。

 

 

この曲は途中でファンキーな調子に変わりますが、その前のギターソロ入りの音が本当に素晴らしくて昇天しそうでした。

というより、この時のギターソロは全部良かった。

 

スライドを用いたギターソロが大好きなわたし個人としては、とてもドツボなプレイでした。

 

 

曲のエンディングでマーガレット廣井さんががなる歌唱をしますが、この日はまっすぐと声を飛ばすのではなく下からしゃくり上げるような歌い方をしていて、非常にグッときました。

 

 

ところで『永・凹・阿阿瑠』は屋外が似合う曲かもしれませんね。

曲の最初と最後は同じディレイギターが奏でられますが、エンディングのギターがなっている時、客席後方のビルで微かにギターの音が反響していてはっとしました。

「まさにやまびこだ!」と思っていたのですが、この時に『野外は壁による反響がない』のではなく『街自体が反響する』のだと氣付きました。

 

 

後に『紫光』も演奏しておりましたが「都市に対して響かせようとしている」というのを想って聴くと、感慨もひとしおでした。

 

 

新曲前のMC

「宇宙一目出度い仏滅の日にようこそ!貴様ら!」との音頭をとるマーガレット廣井さん。

 

細かい部分は失念してしまったのですが、こんなに長い間バンドを続けられると思っていなかった、的な内容だったか?と思います。

「こんなバンドを続けられたのは八十八ヶ所巡礼のファン第一号がいたから。一緒のゲストハウスに住んでた人で『廣井ちゃんのバンドは売れるよ、世界にいける』と言われていた。

そんなファン第一号の方の言葉を聞いて「俺らみたいなバンドが売れるわけないだろ、何言っているんだ」とマーガレット廣井さん自身はその当時思っていたそうです。

 

その人はずっとふざけてて酒飲みで、マーガレット廣井さん自身も憧れてた。

でもその人は酒を飲んで亡くなったそうで、新曲はそんなファン第一号の方に対して作った曲なのだそう。

 

後ほどのMCで「ファン一号の方の誕生日が5/4だった」と聞いて、なんというかとってもよかった。

 

 

金土日

うまく表現できるかわかりませんが『金土日』のドラムフレーズが聴こえてきた時の貴様らの皆様って、なんというか "ちゅ〜る持ちの人間を発見した猫" とか "家族が帰宅した氣配を感じ取った犬" みたいな雰囲氣というか挙動?情動?をしますよね。わたしもそのうちの一人です。

 

「樂しい仏滅のお祭り」と前置いて、今回のマーガレット廣井さんによるメンバー紹介は以下です。

 

Kenzooooooooさんの紹介→祭りには太鼓が必要!

Katzuya Shimizuさん→最も昼間が似合わない早弾きマシーン!暗かったら倍尺の長さでギターソロを弾いちゃう!

マーガレット廣井さん→宇宙で一番昼間が苦手な男!昼間が苦手すぎて『何かに対して中毒になったことのある貴様らへ捧ぐ』とかわけわかんないこと言っちゃう!

 

この日はマーガレット廣井さんによる「『ひゃってる!』だから!」の講習(指導?)はありませんでした。

あと、この曲で氣付いたのかは不明ですが、野音の上手すぐそばに建っているビルの窓が一つだけ開いてたんですけど、あれって最初は開いていなかったですよね?

 

 

曲中でマーガレット廣井さんがベースを置いたので『なんぞ??』と思うわし。

「この会場にKenzooooooooのお母さんが来ているらしい。Kenzooooooooがわざわざ下降りて探すと、お母さんにも迷惑かかっちゃうからしないけど、Kenzooooooooに探してほしい」みたいな感じのことでKenzooooooooさんをドラムセットからステージ前方へ召喚。

空いたドラムはマーガレット廣井さんが叩くとのことで貴様らの皆様諸氏大盛り上がり!(見たかった!)

 

Kenzooooooooさんが暗い觀客席を見渡して、、「おかん」と一言。

Kenzooooooooさんによる「おかん」の一言と笑う貴様らによる奇妙なコールアンドレスポンスの後、『金土日』のキラーフレーズサビを歌ったりKenzooooooooさんの「貴様ら」が聞けたりしました。

 

Kenzooooooooさんがドラムセットに戻り、マーガレット廣井さんと奏者を交代する時にすれ違い様でスティックを受け渡してたのがとても良かった。

 

 

親孝行推奨MC

日比谷野音は抽選なのだそうですね。

しかも一企業につき一回しか応募できないそうです(年一回?)。

 

なので、事あるごとに演奏しているような方々は小狡いやり方で傘下の会社とか使ったりするのだそうで、個人経営の居酒屋とかでも応募できるそうです(「だから貴様らも会社持ってたら応募できるんだよ」とマーガレット廣井さん)。

 

「当然我々は一枚だけ出して、抽選が通った。たまたま取れた日が今日」という話から、前述したファン第一号の方の誕生日が『超・仏滅ナイト!!』の開催日である五月四日だった、という話になりました。

 

「チケットソールドアウトできたことの感謝のために、昨日ヨドバシカメラに行って準備しようと思ったんだけど、友人の家族と友人の子どもに会っちゃってマリカーしてたから準備できてない」とマーガレット廣井さんのドジっ子人間エピソードを聞いたのですが、

『ヨドバシで何を買ったのか』

『何を準備しようとしていたのか』

『マーガレット廣井さんってマリカーとかするんだ…』が話を聞いてわたしが思ったことです。

 

 

どんな流れかは忘れましたが、メンバーと貴様らとでじゃれあいみたいな空氣になり空氣がピリつく?ほどでもない状況になった時にマーガレット廣井さんが口にした「あ!ここって時間にかなり厳しいんだった」の言い方が白々しくて愛らしかったです。

 

 

脳がとろける街888

アンコール明け、Katzuya Shimizuさんがサテン生地っぽい貴族みたいな服にお色直しして登場(新衣装?)

で、非常に今更ですがうす〜い水色の竿を持っていました。おニューの竿なんですかね。

 

アンコール前にちょっとしたじゃれあいがあり、その流れの再燃を危惧してか「音止めの時間を過ぎたら絶対出禁らしい。だから、ここからは譲り合ってやろう」とマーガレット廣井さんは話しておりました。

 

 

さて、陽もとっぷりと暮れ、照明が綺麗なステージ。

野外音楽堂は觀客席がすり鉢状になっております。

『脳がとろける街888』を聴いていると、なんだか觀客席・ステージ両方を含めた全体が巨大なスピーカーに見えました。

 

『永・凹・阿阿瑠』にて「街が反響する」と表現しましたが、反響をさせるためにバンドの想いをスピーカーに乗せているのかしら、などと思いましたし、曲最後の『こうやって叫べば』の部分が本当に叫んでいて、都市に響かせたい想いがあるんだろうな、とも思いました。

 

エンディングが終わり、曲が終わったと見せかけてエンディングをもうひと回ししてたのもとても良かった。

メンバー全員がシンクロしていた瞬間だったように感じます。

 

 

十八銀行

この日最後の曲です。

 

「時間がない」と話していたので、『脳がとろける街888』で終わりかな、と思っていたら「また変拍子で踊ろう!」の声とともに『八十八銀行』がスタート。

 

エンディングでソロ回しを何度もするから時間がオーバーしないか氣が氣でなかったですが、21時までは音出しが大丈夫なんですね。

20時半が制限だと思っていました。

 

ちなみに終演は20:19でした。

 

「ジャッ!ジャッ!ジャッ!」という決めの後にマーガレット廣井さんがソロを取った時のギターとドラムのグルーヴが好きです。

 

 

この感想を書いている時に、昨年の『八十八夜ナイト!!』の同曲でベースの三弦部分のピックアップだけ故障?してたな、なんてことを思い出しました。

思い出さなくて良いものを。

 

と、こんな感じで『超・仏滅ナイト!!』は終演です。

 

 

雑記

『SYG88』の前に「時間のことなんて氣にすんな!」と言っておきながらめちゃくちゃ時間のことを歌う曲を演奏していたので面白くなっちゃいました。

あとマーガレット廣井さんのあのポーズがまた見れて眼福です。

 

『幽楽町線』のギターソロで巨大階段に登ったKatzuya Shimizuさんが、天辺から「ひょい」と飛び降りそうで氣が氣でなかったです。

 

『JOVE JOVE』の「どうする?どうする?」の時に「どうする?日本!」って言ってたの最高です。

 

イネ科の匂いの影響か、どこかのMCでマーガレット廣井さんが「ほうか(そうか)」と愛媛の方言が出ておりました(愛媛では「そうなの?」を「ほーなん?」と言ったりするのですが、地域によっても違うかも)。

 

 

おわり

以上でこの度の『超・仏滅ナイト!!』感想は終了です。

 

次は二十六日のBIGCATです!

 

 

ありがとうございました( ¨̮ )