頭の中の洪水

言葉に頼っているうちなのでまだまだです。

【苦苦★念仏の】いやすげえな【韻】

 

本日もご訪問ありがとうございます。

 

先日八十八ヶ所巡礼さんの『0088』をレビュー致しましたが、今回はそのレビュー時では軽くだけ触れた「苦苦★念仏の韻」について言及していきます。

floodinhead.hatenablog.com

 

 

 

韻の基本知識(素人目線)

念仏的に繰り返されるサビのお歌がとても印象的な『苦苦★念仏』

www.youtube.com

 

そのサビは『やぁ!世のオカルトな諸君‼︎ グル苦しぃ世を苦しみましょ♡ 』と歌っているのですが、そこには細か〜い韻が隠れていました。すごいです。

 

 

「韻」というものの簡単な説明ですが、韻というのは同じ母音の言葉を並べることです(意訳&ざっっくり)。

英語ではライムと言い、韻を踏むことをライミングと表現するみたいです。

 

貝柱・解体屋・会いたいな、ワイナイナ

これらは全て同じ「aiaia」の母音で発音される語句です。

 

 

そういった基本知識を踏まえた上で、念仏〜な歌詞を見返してみましょう。

 

 

グル〜ヴィ〜

『やぁ!世のオカルトな諸君‼︎ グル苦しぃ世を苦しみましょ♡ ×4times』
 
こちらをローマ字変換し、母音のみで抜き出すと、
yaxa yono okarutonashokun gurukurushixi yowokurushimimasho となります。
 
もしかしたら韻とは言えないのかもしれませんが、同じ母音の言葉を連続して構成することで、念仏も心地よいグルーヴを生んでいるのです。
それに、「グルくる(しぃ)」と「くる(しみ)」は『uu』の韻で踏んでいますし、「苦しぃ」と「苦しみ」も『uuii』の韻になっています。
しかも「オカルトな」の『オカ』と『トな』では、『oa』で踏んでいます。
 
サビの歌詞が同じ言葉のリフレインなのに、聴けるしクセになっちゃうのはこういった韻のグルーヴがあるのでしょうね〜。
 
 
では、以下は歌詞の韻をわかった範囲であげます。
また、母音のみを抜き出して書きます。
 
韻(ライミング)についてはまだまだ不勉強なのでわからないところが多いのですが、『っ』と『ん』は例外な部分が多いみたいです。
インコ柄のZippoちと一服』はioの韻でまとめていますが、『n』や『っ』が含まれていても成立しています。
 
しかし、同音異義語や子音で踏むのが高等テクニックなように、『n』や『っ』を使って韻を踏む方がより良いみたいです。
パーカッシブになったりしますからね。
 
 

苦苦★念仏の韻

曲全体を対象にして見ると途方がなくなるので、各セクションごとで見ていくことにします。

サビとAメロとで踏んでたりするんですが、それを加味すると本当に途方もなくなってしまいます。

同じ韻は色分け&下線をしています。

 

 

やぁ!世のオカルトな諸君‼︎ グル苦しぃ世を苦しみましょ♡ ×4times (「な諸君」と「ましょ」は同じ鼻濁音のnmが子音で、次に続く「しょくん」と「しょ♡」は同じsの子音)
  aa oo  oauoaou   uu   uu  ii oo  uu ii ao
 
 
ギラギラ✡の苦悶抱く
  iaia     o   uo  iau
痛いとこ突かれると疼く
  iaioo   uaeuo  uuu
大概何かの中毒💀 (iaの韻もある)
 aiai aiao uou
四苦八苦以上の地獄♨︎
 iu au iouo  iou
幸薄く♪
aiuuu
百八つ越えの悪行
 auau    oeo   auou
しゃんと視ての♪
  a   o ieo
不平不満が酒の肴♨︎
 ueua a sake no sakana(子音踏み)
 
 
貪りを抑えきれず
 uaoio oaeieu
たった…ニ・六・余文字じゃ足らず…
 aa  ii  ou  ooia    aau
斑斑としたの消えず
 uauaoiao   ieu  
捕らぬ狸に化かれ尽くし
 oauauii aaae uui
冷やっと視てる♪
   iao  ieu
そんな己の哀れみのみ(ooの韻もあり)
 oa   ooeo aaeioi
ちょっと待っての♪
   oo   aeo
セコい『逃れ力』だけ上がる♂
 eoi  oaeou  aeaau
 
 
やぁ!世のオカルトな諸君‼︎ グル苦しぃ世を苦しみましょ♡ ×6times
  aa oo  oauoa  ou  uu   uu ii oo uu ii  ao
 
 
ギラギラ✡の疑問抱く
 iaia    o  io iau
痒い所に手は届かず
au oooi  e ooau

大概何かの中毒☠

 aiai aiao uou
四苦八苦以上の地獄♨︎
 iu au iouo  iou
幸薄く♪
aiuuu
除け者感だけ増え(ooaの韻もある)
 oeooa ae ue
しゃんと視ての♪
  a   o ieo
不平不満を叫び酒だ♂
 ueua o sakesakea
 
 
世は完全無常
 oa  anenuo
非常に変幻自在
  io i enenia
騙し魂売り
 aai  aaiiui
不浄が健全でしょ?
hujo enen eo
世は完全無常(joの子音踏みとuoの母音踏み)
 oa anen ujo
ヒジョ〜に変幻自在(完全と健全と変幻の子音踏み)
 hijo    i   eneniai
変に冷淡でしょ?(iaの韻もあり)
  ei  eia eo
神を感じずに(『神を』のioと『非常』のio、『騙し魂』のai)
 ai o aiui
 
 
ei
ou
ou
 i
 
以下、サビの繰り返しなので割愛します。
 
♨︎


 
 
疲れた…。
あと韻を分析してて「これはとっても無粋なことをしているんじゃないか」と思った。
 
とりあえずわたしがわかる範囲は見つけたつもりです。
もっとテクニカルなことをしていらっしゃるんだろうと思います。
 
 
 
こう見ると、マーガレット廣井さんがどれだけ韻にこだわっているかがわかりますね。
韻を踏んでいるだけでグルーヴが生まれたりキャッチーだったりしますので、変拍子の曲を演奏するバンドには大事なのかもしれませんね( ¨̮ )
 
他の楽曲でも意識的に韻を踏んだ歌詞を書かれていますからね。
 
 
 
 
 
 
ありがとうございました( ¨̮ )